釈迦堂
白鳳仏を安置する堂宇として昭和51年に新築されたのが、この釈迦堂で、山門を入って左手の奥にあります。大切な仏像を火災、盗難から守るため鉄筋コンクリート造りとし、湿気の多い土地であることを考慮して高床式に作られています。四本の円柱に支えられた屋根は方形造り、銅板葺きと言われるもので、頂部に露盤・宝珠をすえています。
国指定重要文化財の保存環境改善のため平成26年に一部改修工事が行われました。改修前まで白鳳仏は春日厨子に納められておりました。この厨子は昭和に入り宮内省より正倉院御物の写しを命ぜられた工芸界の第一人者として名を轟かせた吉田包春によるもので、大正期に白鳳仏が旧国宝の指定されたことを受け安田靫彦画伯などが包春を指名し奉納されました。
この春日厨子は現在本堂に安置されています。なお、釈迦堂には重文の旧梵鐘も安置されています。いずれもガラス越しに拝むことができます。